「マネジメント 基本と原則」P.F.ドラッカー
マネジメントマスターになるための本を3分で紹介
目次
一言紹介
マネジメントとはいかにあるべきかを様々な側面から提言している本です。理想的なマネジメントを学んで成果の出る組織を目指しましょう。
著者
P.F.ドラッカー
・マネジメントの発明者
・「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」のドラッカー
・日本ではドラッカー学会がある
本の内容
マネジメントは社会的要求の実現
マネジメントとは個人の強みを最大まで生かし、社会の要求を解決する(成果を出す)ことです。組織に内在している訳ではなく企業や役所などの組織は道具に過ぎません。当然組織の成果も社会的要求に準じます。
今の成功を捨てる覚悟を
常に「われわれの事業は何であるべきか」を考えましょう。特に予算が報酬となる組織(公的機関や企業内研究機関等)は業務が淘汰されません。明日も同じ業務内容を続けるべきかを常に検証しましょう。意味のなくなった成功は失敗よりも害が大きいです。
マネージャーは成果のために尽くそう
マネージャーとは他人の能力を成果に正しく結びつける存在です。専門家の技術とそれを成果に変えられる人との通訳となりましょう。「誰が」では無く、「何が」正しいかを考えられる真摯さが必須となります。
万能な組織構造の不在
全ての組織に最適な構造は存在しません。それぞれが特有の強みと弱みを持っています。組織内部に多様な構造が存在するくらい使い分けましょう。以下に代表的な組織構造を記載します。
・職能別組織:要求される技術に基づいて分けられる組織。柔軟性に欠けるが安定性が高い。
・チーム型組織:やるべき仕事に基づいて分けられる組織。柔軟性に富むが、大規模な運営が困難。
・分権型組織:権限と責任に応じて分けられる組織。大きな組織でも柔軟性が確保できるが、明確に分離するのが困難であるため成果の評価が難しくなりやすい。
感想
理想の上で嘆く経済学者
組織構造の探求
組織構造に対する分類は様々な考え方があるようです。組織構造について考えるときには本書に記載があるものだけでなく、他の考え方も学ぶべきだと感じました。
上に立つ者の考え
ある程度権限を持った時に特に重要になる内容だと感じました。組織を管理する立場になる可能性のある人には是非読んで欲しいです。
今何をすべきか?
組織に思いをはせる
自分の所属している組織について考えるのは難しいですが、権限と責任を知ることが自分や組織の仕事を知ることだと思います。自分がどんな組織のどこにいるのか考えてみましょう。組織の中にいると目標を確認する機会は多いですが、権限と責任の範囲は意識しないと見えてこないかも知れません。